鼓室穿刺について
鼓膜に穴を開けて、中耳に溜った膿を外に出して早く治す治療法です。
適応
- 中耳炎の治りがよくない場合
お薬を飲んでも改善が乏しい。中耳炎を繰り返している。 - 中耳炎が重度の場合
高熱が続いている。お薬だけでは治るのに時間がかかりそう。 - 早く耳の症状を取りたい場合
難聴、耳のつまり感があり日常生活に支障がある。
方法
- 鼓膜を麻酔
鼓膜に痛み止めのお薬を浸したガーゼを入れます。
その状態で約15分間待ちます。 - 鼓膜を穿刺
鼓膜を注射針で穴を開け、溜った膿を吸引します。
※数秒間で終わります。一瞬痛いことがあります。
お子さんの場合は、しっかり抱っこをお願いします。
その後、耳だれを吸引します。その際、大きい音がします。
※空いた鼓膜の穴は3~7日間で閉じます。
合併症
- 非常に稀ですがあります。
めまい、難聴、鼓膜の閉鎖不全。
※穿刺しても中耳炎の改善が乏しい場合は、繰り返し行うことがあります。
費用
- 3割負担の場合
片側 150円 両側 300円
子ども医療費受給者証等をお持ちで医療費に負担の無い方は、この処置も無料になります。
鼓室穿刺後の注意
- 本日は穿刺した耳の穴から耳だれがたれてくるかもしれません。たれてきたらティッシュでふきとるだけにしてください。
※決して耳栓はしないでください。
耳だれが耳の中でたまり中耳炎の治りが悪くなってしまいます。 - 風呂・洗髪は、本日から入っていただいてもかまいません。
※38~40℃くらいのぬるめのお湯にして、短時間にしてください。
※耳の中に水が入らないように注意してください。 - プールは次回受診までひかえてください。
※次回受診の際、医師とこ相談ください。 - 点耳薬は用法どうりに使用してください。
※小さいお子さんの場合10分間ジッとできなくてもいいです。
点耳薬は液体なので入れることによって耳の奥まで行き渡っています。
★鼓膜の傷口は、3~7日間くらいで閉じます。